
結婚式のテーマが重要なわけ
「結婚式はテーマを決めてから」というお話を何度かしていますが、なかなか「やりたい事」や「やるべきこと?」が先行して「テーマ設定」が後回しになってしまう方が多いようです。
どうしてテーマを決めた方が良いか?それは、結婚式当日に出来る事は限られているからです。
限られた時間(日本では一般的に結婚式と披露宴で3時間くらい)の中で、ご両親に感謝の気持ちを伝えたり、ご友人に「これからもよろしく!」と伝えたり、おばあちゃまやおじいちゃまに新郎新婦の姿をしっかり見せたり、新郎新婦のお二人が「これから二人で頑張ってやっていきます!」という意思を見せたり、美味しいお料理でもてなしたり、友人に挨拶をしてもらったり、ウケるかウケないか分からない余興をやってもらったり、ケーキを切ったり、お酒をたくさんふるまったり、二人の好きな音楽を流したり・・・とにかく、沢山の事を限られた時間で行わなくてはならないのです。
そんなガッチャガチャな3時間を、どうやってまとめるか?それがまず「テーマを持つこと」だと思うのです。
新郎新婦の二人がテーマを持つと、あれこれの演出に統一感が出ます。これは、見る側のゲストだけでなく、演出する側の新郎新婦の為でもあるのです。
選択の嵐に見舞われます
結婚式を行うに当たり、さまざまな選択を迫られます。特にゲストハウスさんやホテルさんだと「A、B、C、どのコースにしますか?」という問いかけに対し、逐一選択をしていかなくてはなりません。お料理のコース、テーブルクロスの色、ナフキンの色、お花の色やランク、ドアにお花を飾るか否か?、引き出物をどうするか?もちろんウェディングドレスはどれにするか?などなど・・・
この時、テーマが決まっていれば、テーマに沿った選択をしていけば良いのです。金額や見た目だけで選択するのと違い、「これを選ぶ意味」がテーマによって与えられるので、ストレスが少なくてすむはずです。
それでは実際に、テーマはどうやって決めたら良いのでしょう?
私達自身のウェディングパーティを例に挙げてみます。
1、まず、二人がどうやって知り合ったのか?
私達夫婦は互いに起業しています。経営者が集まる異業種交流会のメンバー同士として知り合いました。また、この異業種交流会は「メンバーに仕事を紹介し合う」という事がモットーだったため、今回のウェディングパーティに携われるメンバーには、なるべく仕事として依頼しようと考えました。ゲストも経営者が多いから、パーティの場で何かしら繋がりを持ってもらえるといいなと思っていました。
2、二人の出身
私達夫婦はそれぞれ他県出身者です。その上で、お互いが「横浜を拠点に仕事をしていこう!」と決意をしていました。上記の異業種交流会も、横浜で開催されているものでしたから、二人が出会ったのも横浜です。そこで、横浜でパーティをしたい。と考えました。「横浜」というキーワードは、さらにイメージを膨らませるための色々なソース(例えば中華街とか、海とか、シュウマイとか)を含んでいると感じていました。
3、しがらみのないハコ
私達夫婦は、どちらもブライダル関係の仕事に携わっています。ですから、周りに結婚式のプロが沢山います。自分たちがその仕事ぶりを知っていて、信頼できる結婚式のプロに、今回のパーティのお仕事を依頼したい。そのためには、「しがらみのないハコ」でパーティをする必要がありました。
そんな素材を確認し合いながら、結婚式を挙げる意味についても同時に考えていました。私なりには「二人の応援団を作る」というのが、結婚式やパーティをする意味だと思っています。これからいろいろな事が二人の間に起こると思うけれど、どうか近くで応援してください。相談に乗ってもらうことも、手伝ってもらうこともあるかも知れません。これから引き続き、お仕事でご一緒しましょうね。みなさんに一堂に会していただき、そういうご挨拶をする場所。と捉えていました。
同時に会場探しも始めていました。あれこれ調べたり、あちこちに出向いて、ようやくたどり着いたのが、撮影スタジオのBOAT HOUSE STUDIOでした。以前はここからボートで乗り出したり、川から引き揚げたボートを修理したりする建物で、今は改装されて撮影スタジオとして運営されています。
実際に訪れてみて、ここだ!と感じました。(会場探しの話はそのうちまた。)
この会場が決まったことで、テーマも決まりました。
「横浜」「二人の応援団を作る」「BOAT HOUSE」・・・テーマは「出航」です。
これから二人で新しい船に乗って、海へ出ていきます。どうかみなさん、この出航を見守ってください!そんな意味が含まれています。
テーマが決まると、その他の事が転がるように決まる
テーマが決まり、ロゴマークが自然と思い浮かびました。私がスケッチしたものを、夫がデータに起こしてくれました。
ボート(ヨット?)に二人のイニシャルを乗せてみました。
たまたま名前のAとIが共通だったので、大きくしてみました。
これが、仕上がったロゴマーク♪
バランスが良かったから。と、たまたまのようでいて、私の気持ちが形になったな。と感じたのは、右に進むように見える船の船首に夫のイニシャル。そこにもたれかかるように私のイニシャル。
これまで勝気にアネゴ肌で通してきた私ですが、ちょっと甘える相手が出来た事を感じていました。頼りにしてまっせ!という気持ちも含まれていますね(笑)
テーマカラーについては、横浜→海のイメージでネイビー。それにあう優しい色→コーラルピンク(ほら、コーラルって珊瑚だし海つながりじゃん?)と、私の独断で「ネイビーとコーラルピンク」に決めました。
こうしてテーマが決まり、今度は会場内の装飾や、演出の事をテーマに沿って決めていきました。この辺りのお話は、また次回.