
このところ、外国人と結婚されるご新婦さまのウェディングドレスのご用命が続いています。
外国の方と結婚される場合、ご新郎さまの母国と日本の両方でウェディングパーティをするという流れから、レンタルするよりもオーダーしよう!というご判断になりやすいと思います。
さらに「ウェディングドレスをレンタルする」という文化自体が日本独特ですから、欧米ではウェディングドレスは買うかオーダーするのが当たり前。という感覚のせいもあると思います。
文化の違いでケンカになったり・・・
先日、そんな国際結婚の予定の花嫁さまとお話している際、彼とケンカになったというエピソードを伺いました。
そもそも、ご新郎さまは「こんなに結婚式の事を手伝ってあげているのに、どうしてそんなに責められなくてはならないの?普通は、ウェディングの準備は花嫁さんがするものでしょ!」という主張だったそうです。
これだけ聞くと、どの国も一緒で、「結婚式は女性のため」という固定概念があって、準備は女性ばかりが背負わなくてはならないものなのかなぁ・・・と少しがっかりしてしまいますが、実はこの後の主張が私としては驚きであり、と同時に私としては納得でした。
というのも「そもそも女の子は小さいころから”自分のウェディングの時はこうしよう!”ってスクラップブックにまとめたりして、結婚が決まる前から結婚式の準備をしているものでしょ?それでプロポーズをされたら、女友達に報告して(ブライズメイドに任命して)みんなで準備をするんだよ。男性側は新郎も両親も、ほぼ当日呼ばれてくるだけっていう感じなんだよ!」と仰ったそうです。
「えーっ!」と思った彼女は、結婚式のシーンが出てくる映画を2本観たけれど、確かにそうだった!と仰っていました。
まだまだ「家と家との結婚」「女性が男性の家に嫁ぐ」という感覚の文化の日本人としては、結婚式のあれやこれやについて新郎側のご両親の意向をうかがう場面も多かったようなのですが、どうやらそれほど重要ではなかった様子でした。むしろ、ご新郎さまのご両親にあれこれ伺おうとおもうのであれば、その前に日本の結婚式文化について前置きの説明が要るという結論に至ったのでした。
ブライズメイド文化
ここ数年、お友達にお揃いの衣装を着せて、ブライズメイドを立てるという文化が日本でも流行りつつありますが、日本ではまだまだビジュアルだけを真似っこするだけにとどまっています。
結婚式の準備から、新郎新婦のお友達を巻き込んで・・・というよりは、お友達には結婚式当日のお楽しみに・・・という考えの方が多いせいだと思います。
でも大切な女友達だったら、ドレス選びも小物選びも、きっと率直な意見を言ってくれるし、そうしてお友達も結婚式準備をお手伝いする事で、自分の時にはこんなのが良いな。というプランを練る機会になると思います。
また、どうしても今の日本のブライダル業界は閉鎖的で、実際に新郎新婦になってみないと分からない「契約」の問題や「お金」の問題がありますから、本当は自分が新郎新婦になる前から、お友達の結婚式準備に付き合って疑似体験してみるというのも経験として大きいように思います。
ちなみに、ウェディングドレス選びを女友達に付き合ってもらう場合「私(新婦)に似合うと思うウェディングドレスをアドバイス頂戴ね!」と念押ししておいてくださいね。
女性はだいたいウェディングドレスに憧れを持っていますから、お友達のドレス選びに来たはずなのに、だんだん「私だったらこれだな~」とか、ちょっと目的が外れていってしまうお友達が見受けられて、結局ドレスが決まらない!なんて事態を幾度か目にしたことがありますので・・・念のため。
国際結婚の花嫁さま
さて、この所立て続けにご注文を頂いた、国際結婚される花嫁さまのウェディングドレスを思い浮かべてみましたが・・・どなたも比較的「こうしたい!」というイメージがはっきりとしている方ばかりです。
流行に流されたり、あれもこれも・・・と悩んだりと言うよりは「イメージのドレスを作ってもらえるんだったら、私はこんなドレスが良いんです!」というイメージをぶつけてくる感じ。こちらも心地よいくらいでした。
きっと自分のキャラクターを理解していて、これは好き。あれは嫌い。という意見をしっかり持っている女性が、海外の男性には魅力的に映るし、日本を飛び出して大好きな彼のいる国にお嫁に行こう!という(私からしたら)大胆な判断ができちゃうんだろうな~と思います。
”やっぱり日本が安心”な私としては、その潔さがとっても素敵で、憧れてしまうのでした♪