
私の接客時のこだわりと言うか、思いはいくつかあるのですが・・・
その中の一つに「口紅をつけない」という物があります。
「接客業なら、口紅もしないなんて失礼」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私に言わせれば大切なお客さまの為に仕上げたウェディングドレスに口紅をつけたくないのです。
アイシャドウなら目の近くなので、ドレスが近づいてくればわかるので避けられますが、口元はそうも行きません。
ドレスをご試着いただく際にパニエにドレスを被せたり、ドレスを仕舞う際にトレーンの部分を抱え込んだり、結構身体全体でドレスを扱うシーンも多いのです。
また、手についてしまった口紅で思わぬ場所に次々とスタンプを押してしまう可能性も否めません。
それにウェディングドレスのお直しをする時は、ドレスをグルリと表裏ひっくり返したり、あっちをこっちに回したりと結構アクロバティックな事態になります。そんな時、ドレスに口紅がつかないようになどと構っている暇はありません。
軽く付いてしまった口紅程度なら、気付いてすぐに落とせる洗剤はありますが、落とせばOKという物ではないと思っています。当然、ミシンの油が生地についてしまったり、不可抗力でシミが付いてしまう事もありますから、ウェディングドレスの納品前にはチェックして美しい状態かどうか確認します。
そんなわけで、Jellishに初めてご来店下さったお客さまは、あまりにも私が(いわゆる)ドレス屋の店員らしくないので驚かれるかもしれませんが・・・あれこれ思いがあっての事なので、それも含めてJellishだと感じていただけると嬉しいです(^ ^)