
先日、ブライダル関係のお仕事をしている知人がfacebookでシェアしていらした記事を読み、すごく共感しました。
婚約したある女性が、某有名結婚情報誌を手に取り、恐怖を感じた!というコラムです。お時間のある時にどうぞ→「ゼクシィホラー体験」(某って言ってる意味なし笑)
2人の人間が愛し合ってずっと一緒にいたいと思うこと、それを正式な場で誓い合って、大好きな家族や友人に見届けてもらうこと。本来の目的はシンプルなのに、商業化されて「結婚式とはこういうものです」と、複数に渡る業界が「文化」の仮面をかぶって指図してくる……!!
んもう、まさにその通り!「新郎新婦の立場としては、結婚式はたいてい1回か2回くらいしかやらないからって、何にも知らないと思ってそうやって、付け込んできやがって!」という話は山ほど聞きます。だまし絵か?みたいな話ばかりです。
ブライダル業界に居る人以外の一般的な方々には、”日本の結婚雑誌=ゼクシィ”なんだろうなと思うし、かくいう自分も”一般の方々のイメージするブライダル業界”に身を置く一人なわけです。でも、このコラムに共感しちゃうんです。
なぜなら私はバレンタインデーの直前に、デパートの特設売り場に群がる女性達に鳥肌が立ってしまうタイプです。
私はお洋服を買うときに「これ、人気で入荷した途端どんどん売れちゃって~、こちらが残りの一枚なんです~!」と言われたら、買いません。
両親がずっと家庭内別居状態だったこともあり、夫婦という単位に憧れを抱けず、「早く結婚しろ」という母に対して、疑問を持ち続けていました(いまは、母の誕生日に、父が照れながら花束を買ってくるという、私達兄弟が全員驚愕の夫婦関係に納まっているようです)。
まぁ、単に田舎臭いのが抜けないっていうせいもありますが、「ウェディングドレス屋さんぽくないね」とよく言われます汗
確かに私も店では皮を被って「ウェディングドレス屋の店員らしく」しているけれど、結局自分の記憶に残っているお客様達は、私もお客さまもお互いに皮を脱いで、腹を割って話をし、”意気投合できたお客様”だなぁ。と思い起こすわけです。
あ、ちなみにこんな告白をして良いかどうか?分かりませんが、4年前からゼクシィさんに広告出すの辞めました。それは、ゼクシィ読者と私のテイストが合わないから!
それでも、どうにかこうにかドレスショップを続けています。それって、上記のコラムを書いたMamiさんのように”ちょっと違う”と感じる日本人女性もいるって事だと思って、自分を慰めてみたり・・・
”素敵なウェディングドレス”を作るのではなく”似合うウェディングドレス”を提案する
また、こういうと語弊があるかも知れないけれど、私はウェディングドレス自体に憧れは感じていません。つまり、綺麗なウェディングドレスを作る事にそれほど興味がありません(かと言って新作は作っていかなきゃなんですけどね汗)。
私がしていきたい仕事は「目の前にいらっしゃる女性の気持ちを汲み取って、ベストなウェディングドレスをご提案する」という事なのです。
新婦の気持ちを汲み取る
簡単にまとめてしまうとこの一文なんですが、ここで言う”気持ち”は女性ならではの様々な感情が入り乱れています。
例えば体型の事。スタイルに自信が無いのに、一生に一度の晴れ舞台だから!と周りが下手に盛り上げてくれちゃうとかね。あんまり周りの期待が大きかったりすると、自分の身体にコンプレックスのある人(大抵の女性がそうでしょ?)だったら、ウェディングドレスを着る事に後ろ向きになりますよね。「何を着たら良いのか分からなくなってきた」「ウェディングドレス選びが苦痛になってきた」そう言って、Jellishにたどり着く方もしばしば。
例えば結婚式を挙げる事自体に前向きでない場合。どうして気が進まないのか?実は新婦のみが再婚で、新郎&新郎の親戚に対して引け目を感じているとか。親が結婚式をしなくては駄目だと、いわれるがままに動いているだけとか。新婦だけノリノリで、新郎が全く手伝ってくれないとか。(あー、この辺に関しては、色々言いたくなってきたので、また後日まとめます!)
そもそも私の話をするならば、自分の体型にはもちろん自信がない。しかも、上記の通り、ウェディングドレスに対する憧れなどは過去に置いてきてしまったので、”自分がウェディングドレスを着る”という事自体に興味がない。
それなのに「ウェディングドレス屋さんなんだから、自分のウェディングでは、きっと素晴らしいウェディングドレスを着るはず!」という周囲からのプレッシャー。
「あー、もう、めんどくせぇな。」という状況でした汗
それでも、結婚式は、する。と決めた事。日程が決まってきたり、来てほしいと思う方に声を掛け始めたりすると、追い詰められてくるわけで・・・ワクワクしてくるというよりは「あー・・・」がずっと頭の片隅に居座るわけです。
しかし”ベストなウェディングドレスを提案してくれる私”はもう一人居るわけもなく・・・
私がアドバイスを求めたのは、妹でした。
九つも年は違いますが、現在一緒に仕事をしており、一番長く時間を共有している人です。何より、私の事を客観的に良く知っているうえに、発言に遠慮がありません。
ですから、ウェディングのコンセプトとスペースの特性が分かっている私が、大まかにドレスのシルエットなどを見極め(どなたか私と同じ年くらいのお客様が、こんなテイストのウェディングをするんだったら、こうアドバイスするだろうな。という感じ)、後は妹にあれこれ聞いて、デザインを決定しました。
「こっちの方が、アンタっぽいんじゃないの?」という、バッサリなアドバイスを聞きながら・・・笑
まぁ、そんなこんなで自分で作ったウェディングドレスを無事にパーティ当日、着る事が出来たのですが、こちらもまた改めて記事にしてみます。
どうしたって、何かは着なくてはならないわけですから(極端ですが)、どうせ着るなら自分で自分に自信が持てる、コンセプトに合った、会場の雰囲気にフィットした、ゲストに似合ってるね!と言ってもらえる、お母さまも納得の、誰かが着たものではない、自分の為のウェディングドレスをご提案したい!それも、結婚式当日にゲストに向けたおもてなし(演出)のひとつだと思っています。
この期に及んで”自分が好きなタレントさんがデザインした(という演出の)ウェディングドレスを着て、お姫様ごっこをしたい女性”はココにはいらっしゃらないでしょうしね。
頼れる妹が居ないから、客観的にどんなウェディングドレスが似合うのか?相談に乗って!という方は、ぜひお気軽にご相談ください。下記フォームよりご来店予約をお待ちしております♪