福井とはどんな土地か。結婚式に招く家族に、どう紹介するか

丘の上から見下ろした、瓦屋根の家並みと小さな漁港、その先に広がる日本海

福井で結婚式を挙げると決めたあと、ご家族にそれを伝えると、たいてい同じことを聞かれます。福井って、どんなところ。何があるの、と。そこで見どころを三つ四つ並べてみても、返ってくるのは「へえ」だけ、ということが起こります。ここでは、福井という土地を家族にどう紹介するか——何を先に伝えて、何は伝えなくていいのかを、順に整理してみます。

目次

福井を知らない家族に、まず何を伝えればいいか

WHAT TO TELL THEM FIRST

名物や名所から入らないほうが、たぶん早く伝わります。

招かれた側が知りたいのは、その土地に何があるかではなく、自分がその日どこにいて、何時までいて、誰と一緒なのかだからです。土地の説明は、そのあとでかまいません。

ですから、最初のひと言はこれくらいで足ります。福井の、海のそばの家を借りて、昼から翌朝まで家族だけでいる。式もそこで、食事もそこで、泊まるのもそこ。

この一行で、聞いた側の頭のなかに一日の輪郭ができます。そこまで伝わってはじめて、どんな土地なのか、という話に意味が出てきます。順番が逆だと、名所の名前だけが宙に浮いてしまいます。

福井とは、どんな土地か

WHAT KIND OF PLACE

本州の日本海側、北陸のいちばん西寄りにある県です。日本海に面していて、会場のある越前海岸のあたりでは、海は西にあります。

この「海が西にある」というのが、家族に伝えるときにいちばん効く一点かもしれません。太平洋側に住んでいる人にとって、海に沈む夕日は、日常のなかにない眺めです。朝の海と夕方の海が、太平洋側とは逆になります。日が沈む時刻そのものは季節でかなり動きますので、日本海に夕日が沈む時間帯は、季節でどう変わるかにまとめてあります。

行き方は、東京駅から北陸新幹線で三時間ほど。乗り換えのない便があります。詳しくは東京から福井へ。北陸新幹線で最短2時間49分に書きました。会場のひとつであるワクテラスは福井県福井市浜北山町にあり、福井駅前から車でおよそ五十分です。

気候は、東京とは冬の姿がかなり違います。ただし春と秋の雨の量は東京とほとんど変わりません。そのあたりは福井の気候と、結婚式に向く季節の考え方で月ごとの数字を並べてありますので、ご家族から「福井は雪でしょう」と言われたときには、そちらをそのままお見せいただくのが早いと思います。

福井は、何で知られている土地か

WHAT FUKUI IS KNOWN FOR

それでも「で、何があるところなの」と聞かれます。手がかりになりそうなものを、いくつか並べておきます。

恐竜国内で学名の付いた恐竜13種のうち6種が福井県で見つかっている。発掘現場は勝山市
越前がに福井県の港で水揚げされるズワイガニ。雄は11月6日から翌年3月20日まで
永平寺寛元2年(1244年)に道元が開いた、曹洞宗の大本山
東尋坊輝石安山岩の柱状節理が続く海の崖。国の名勝・天然記念物(坂井市)
めがね国内で作られるめがねフレームの96%以上が鯖江市でつくられている

(恐竜・越前がにの漁期は福井県、めがねの数字は鯖江市の公表による)

面白いのは、家族に話したときにいちばん食いつかれるのが、たいてい恐竜だということです。福井駅の西口には、実物大の恐竜が三体、動く姿で置かれています。フクイラプトル、フクイサウルス、フクイティタン。いずれも福井で見つかった恐竜の名前です。新幹線を降りて西口へ出れば、ご家族がいちばん最初に見るものがこれになります。土地の紹介は、そこから勝手にはじまります。

ひとつだけ、正直に添えておきます。表に挙げた場所は、いずれも県内の別の市や町にあります。会場のとなりにあるわけではありません。ついでに立ち寄れる場所ではないので、見るのであれば、前日か翌日に、そのための時間を取ることになります。

家族のために、観光の予定を組んだほうがいいか

DO YOU NEED AN ITINERARY

組まなくてよいと思います。少なくとも、招く側が全員分の旅程まで背負う必要はありません。

遠くから来てもらうのだから、と考えはじめると、案内する場所を選び、行き方を調べ、全員の希望をすり合わせる仕事が増えていきます。しかもそれは、当日までに決めなければならないことの列に、後ろから並びます。

ワクテラスであれば、午前十一時から翌日の午前十一時まで、会場がご家族だけのものになります。つまり一日目については、行き先を決める必要がそもそもありません。ずっと同じ場所にいるからです。

残るのは翌日ですが、そこは全員で揃える必要のないところです。まっすぐ帰る人、少し寄ってから帰る人、もう一泊する人。分かれてかまいません。どこへ行くか、どう行くかも、それぞれで決めていただいて差し支えありません。翌日の考え方は福井の宿泊と、結婚式翌日の過ごし方に書いてあります。

案内役を引き受けないというのは、冷たいことではありません。その日いちばん一緒にいてほしいのは、名所の前ではなく、式と食卓のところだからです。

土地のことは、いつ、どうやって伝わるのか

HOW A PLACE INTRODUCES ITSELF

結局のところ、土地は説明では伝わらないのだと思います。伝わるのは、窓の外と、食卓からです。

夕方、日本海に陽が沈みます。毎日沈んでいる夕日を、その日、その場所で見ているのはご家族だけです。誰かが説明しなくても、そこがどういう土地なのかは、その一回で伝わってしまいます。

食卓も同じです。北陸には、季節のはっきりした食べものがあります。先ほどの表に漁の期間を書いたのは、この土地には、行く月によって並ぶものが変わるという事実があるからです。お食事の中身は一組ずつ決めていきますので、何をお出しするかはお打ち合わせのなかでご相談ください。会食の考え方そのものは結婚式の会食を、北陸の食材で考えるということにまとめています。

そして翌朝、まだその場所は家族のものです。前の日の夕方とは違う色をした海が、そこにあります。

「福井ってどんなところだった」と誰かに聞かれたとき、ご家族の口から出てくるのは、たぶん名所の名前ではありません。あの日の空の色とか、食べたものの話とか、そういうものになるはずです。紹介する、というのは、そこまで含めてのことなのだと思います。

一日の中身について、もう少し詳しく

A CLOSER LOOK

福井・日本海側で挙げるということそのものは福井・日本海側で結婚式を挙げるということに、会場そのものは会場のページに、当日の並びは一日の流れのページにまとめています。挙式、お料理、ご宿泊、衣装、ヘアメイク、装花、写真、プロデュース料まで、総額の目安は150万円から200万円。内訳は、一組ごとにお見積りします。詳しくはプランのページをご覧ください。

福井に行ったことのない家族に、どう説明すればいいですか?

名所より先に、その日の居場所をお伝えいただくのが早いと思います。海のそばの一軒を借りて、昼から翌朝まで家族だけで過ごすこと、式も食事も宿泊も同じ場所であること。この二つが伝わると、聞いた側に一日の輪郭ができます。土地の話は、そのあとで十分です。

結婚式の前後に、福井を観光する時間はありますか?

ワクテラスであれば午前十一時から翌日の午前十一時まで会場で過ごしますので、観光にあてられるのは前日か、翌日のチェックアウト後ということになります。恐竜の博物館や永平寺、東尋坊はいずれも県内の別の市や町にあり、会場のすぐ近くではありませんので、寄られる場合はそのための時間を見ておいてください。翌日の行き先は、ご家族それぞれで決めていただいてかまいません。

福井は、何で知られている土地ですか?

恐竜、越前がに、永平寺、東尋坊、鯖江のめがねなどが挙げられます。国内で学名の付いた恐竜13種のうち6種が福井県で見つかっており、国内で作られるめがねフレームの96%以上が鯖江市でつくられています。越前がにの雄の漁は11月6日から翌年3月20日までです。福井駅の西口には、実物大の動く恐竜が三体置かれています。

紹介するというより、その日、一緒にいる

土地を紹介する、と考えると、案内役にならなければいけない気がしてきます。調べて、選んで、連れて行って、解説する。招く側の仕事がひとつ増えます。

けれど、家族がその土地を覚えるのは、たいてい案内されたときではありません。窓の外が変わっていくのを、黙って一緒に見ていた時間のほうです。

福井という土地を家族に紹介するというのは、だから、その日そこに一緒にいる、というだけのことなのだと思います。あとは土地のほうが勝手にやってくれます。

どんな一日にしたいか、まだ言葉にならなくてもかまいません。まずは、お話からさせてください。

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