遠くの会場で結婚式を考えはじめると、打ち合わせのたびにどこかへ出かけるのだろうか、と気になってくるものだと思います。画面越しの打ち合わせで、どこまで話が進むのか。ここでは、オンラインで決まることと、画面越しでは決めにくいことを、色の数字も少し借りながら分けてみます。
結婚式の打ち合わせは、オンラインで何を決められるか
WHAT A SCREEN CAN HOLD
先に答えを書いておきます。言葉と数で決まることは、画面越しでも決まります。残るのは、色と、手ざわりです。
結婚式の決めごとを並べてみると、その多くは言葉で言えるものです。誰を招くのか。何人になるのか。どの季節の、どのくらいの時刻を思い描いているのか。召し上がれないものがある方はいるか。泊まるのは誰か。どれも、向かい合っていても画面越しでも、話す内容は変わりません。
変わるのは、目で見て、手で触れて決めるものです。布の白さや、花の色や、生地の重さ。これは言葉にしたとたんに、少しずつ違うものになります。オンラインの打ち合わせを考えるときは、この二つを分けておくと、話がずいぶん進めやすくなると思います。
ジェリッシュ・ウェディングでは、画面越しの打ち合わせと、横浜で顔を合わせる打ち合わせの両方をご用意しています。打ち合わせという時間そのものの考え方は、結婚式当日までの、打ち合わせという時間にまとめました。
オンラインで決まること、画面越しでは決めにくいことの分け方
WORDS AND TEXTURES
総額の目安に含まれるものを軸に、決めごとを二つの性質に分けてみました。どちらに入るかは、ものではなく「決める部分」によって分かれます。
| 決めごと | 言葉と数で決まる部分 | 画面越しでは決めにくい部分 |
|---|---|---|
| 招く人 | お名前・人数・続柄 | ― |
| 日取り | 候補の季節・曜日・時刻 | その日の空の色 |
| お料理 | 召し上がれないもの・年齢の幅 | ― |
| ご宿泊 | 泊まる方・部屋の分け方 | ― |
| 衣装 | 好きな形・避けたい形 | 白の色味・生地の重さと手ざわり |
| ヘアメイク | なりたい印象 | 肌に乗せたときの色 |
| 装花 | 好きな花・色の方向 | 花びらの色そのもの |
| 写真 | 一緒に写りたい方 | ― |
右の列に入るものは、思っていたより少ないのではないでしょうか。しかも、ほとんどが「色」の話です。衣装も、ヘアメイクも、装花も、画面越しで難しいのは形ではなく、色と質感のほうです。
もうひとつ、どこにいても決められないものがあります。当日の空です。これは打ち合わせの方法の問題ではないので、表のなかでは同じ右の列に置きましたが、性質は別のものです(結婚式の当日に雨が降ったらどうするか)。
画面越しに、衣装や装花の色はどこまで伝わるか
THE COLOR OF WHITE
なぜ色だけが難しいのか。数字で少し見てみます。
光には「色温度」というものがあって、ケルビン(K)で表します。数字が低いほど赤みがかった光に、高いほど青みがかった光になります。蛍光ランプやLED照明の光の色は、日本産業規格(JIS Z 9112)で次のように区分されています。
| 光の種類 | 色温度のめやす |
|---|---|
| 電球色 | 2600〜3250K |
| 温白色 | 3250〜3800K |
| 白色 | 3800〜4500K |
| 昼白色 | 4600〜5500K |
| 昼光色 | 5700〜7100K |
| パソコンやスマートフォンの画面の白(sRGB規格の基準・D65) | 約6500K |
照明の区分はJIS Z 9112、画面の白は国際規格sRGBが基準にしている白色点によるものです。実際の画面は機種や設定によって前後します。
表の上と下を見比べると、画面が「白」として出している光は、区分でいえば昼光色の側にあります。一方、夜の部屋でくつろぐときの電球色は、その反対の端です。同じ白いドレスでも、どちらの光の下で見るかで、違う白に見えます。
画面越しの打ち合わせでは、これが二重に起こります。写真を撮ったときの光と、それを映している画面の白。向こうとこちらで画面が違えば、同じ一枚を見ていても、同じ色を見ているとはかぎりません。花の淡い色や、生成りと純白の差のような、少しの違いを確かめたいときほど、画面は頼りにくくなります。
逆にいえば、形や丈、どんな印象にしたいかは、画面越しでも十分に伝わります。オンラインで方向を決めておいて、色だけを目で確かめる。そう分けておけば、画面の苦手なところを無理に画面でやらずに済みます。
離れて暮らす家族と、同じ話を聞くことはできるか
FROM DIFFERENT PLACES
オンラインには、向かい合う打ち合わせにはない性質がひとつあります。それぞれが別の場所にいたまま、同じ話を聞けるということです。
お二人が別々に暮らしている時期もあれば、ご両親が遠くに住んでいることもあります。対面の打ち合わせでは、その場に来られた人だけが話を聞き、あとで誰かが伝え直すことになります。伝え直すたびに、話は少しずつ短くなっていきます。
両家がまだ顔を合わせていないのなら、結婚式そのものをその場にする考え方もあります(両家の顔合わせを兼ねた結婚式、という考え方)。その場合も、当日の前に同じ説明を一度聞いておいていただくことには意味があると思います。ご家族にも同じ話を聞いてもらいたいときは、そのこともお打ち合わせの前にご相談ください。
オンラインの打ち合わせの前に、用意しておくとよいもの
BEFORE THE CALL
用意がなくても、打ち合わせは始められます。まだ言葉になっていないことを、言葉にしていく時間でもあるからです。そのうえで、手元にあると話が早くなるものを三つだけ挙げておきます。
- 招きたい方のお名前の一覧。人数ではなくお名前で。人数は、そこから自然に出てきます
- 「この方と一緒に写りたい」という数人。写真の頼みごとは、場面より人の名前のほうが伝わります(結婚式の会食中の写真は、何を撮っておくべきか)
- 好きだと思った写真を何枚か。形や雰囲気を伝えるには、画面はとても便利な道具です
三つめの写真については、前の節の話がそのまま当てはまります。スマートフォンに保存した写真は、形は正確に伝わっても、色は画面ごとに少しずつずれます。「この色」と言うときは、「だいたいこの方向」くらいに受け取っておいていただくのが、ちょうどよいと思います。
画面越しでは決めきれないことは、どこで確かめるか
WHERE TO SEE IT
決めきれないものには、確かめる場所がそれぞれあります。
ひとつは、色と手ざわりです。これは目の前に置いて見るのがいちばん早いものです。画面越しでは伝わりにくいことを、顔を合わせて話すための時間として、横浜での対面のお打ち合わせがあります。
もうひとつは、その土地の光や風、会場に座ったときの距離です。これは横浜でも画面でもわからず、現地に立ってはじめてわかります。遠方の会場の下見をどう考えるかは、結婚式場の下見は、何回行くものかに書きました。
そして最後に、当日にしかわからないものが残ります。空の色や、夕方の光の具合です(日本海に夕日が沈む時間帯は、季節でどう変わるか)。これは、どれだけ打ち合わせを重ねても前もって決められないので、決めないまま当日に持っていくものだと考えておくほうが楽だと思います。
オンラインだけで、結婚式の準備は進められるか
ONLINE ONLY
進められます。ジェリッシュ・ウェディングでは、横浜での対面はご希望に応じて選んでいただくもので、対面を一度も挟まずに、画面越しだけで当日まで進めていただくこともできます。
そのうえで、対面の時間を持つかどうかは、さきほどの表の右の列が、お二人にとってどれくらい大事かで決めてよいと思います。白の色味はあまり気にしない、という方もいれば、生地に一度触れてから決めたい、という方もいます。どちらが正しいということはありません。
大事なのは、移動の手間で決めごとの中身を削らないことです。画面で決まることは画面で決めて、目で確かめたいことのためにだけ足を運ぶ。そう考えると、遠方の結婚式の準備は、思っているより身軽になります。
オンラインの打ち合わせについて、もう少し詳しく
A CLOSER LOOK
ご相談から当日までの順番は一日の流れのページに、総額の目安とそこに含まれるものはプランのページに、打ち合わせの方法についてのよくあるご質問はよくあるご質問のページにまとめています。
結婚式の打ち合わせは、オンラインで何を決められますか?
招く方のお名前と人数、日取りの候補、召し上がれないもの、泊まる方、衣装やヘアメイクの形や印象など、言葉と数で決まることはオンラインで決められます。画面越しで難しいのは、布の白さや花の色、生地の手ざわりといった、色と質感のほうです。
画面越しに、ドレスや花の色は正しく伝わりますか?
形や雰囲気は伝わりますが、色は少しずれることがあります。画面の白はsRGB規格の基準で約6500Kと、JIS Z 9112でいう昼光色(5700〜7100K)の側にあり、夜の電球色(2600〜3250K)とは反対の端です。撮ったときの光と映す画面の両方で色が変わるので、細かな色の違いは目で確かめるのが確実です。
オンラインの打ち合わせだけで、結婚式の準備は進められますか?
進められます。ジェリッシュ・ウェディングのお打ち合わせはオンラインと横浜での対面を組み合わせて行っており、対面はご希望に応じてお選びいただけます。色や手ざわりを直接確かめたいものがあるときだけ対面を選ぶ、という分け方もできます。
画面で決めて、目で確かめる
オンラインの打ち合わせを、対面の代わりだと思うと、何かが足りないような気がしてきます。けれど、表を眺めてみると、足りないのは色と手ざわりくらいでした。そこだけ目で確かめれば、あとの話は、お二人それぞれの部屋からでも進んでいきます。
決めごとを分けておくと、遠い場所での結婚式が、少し近く感じられるようになると思います。誰を招きたいか、どんな一日にしたいか。そこから、画面越しに聞かせてください。

