結婚式に「呼ばなかった」人への伝え方

ワクテラスの黒瓦の外観と、紅葉の庭のたたずまい

少人数で挙げると決めたあと、多くの方が一度、手を止めます。会場でも日取りでもなく、名前のところで。呼びたい人は、たしかにもっといる。けれど、呼べる人数ではない。この人にはどう言おう、と考えはじめると、気持ちが重くなっていきます。ここでは、その「言い方」をどう組み立てるかについて、順番からお話しします。

目次

結婚式に呼ばなかった人には、どう伝えればよいか

HOW TO TELL

先に結論を申し上げます。式の前に、自分の口から、どんな式にするかを先に伝える。この三つが揃っていれば、たいていの場合、角は立ちません。逆に言うと、こじれるときはこの三つのどれかが欠けています。あとから知られる、人づてに伝わる、人数の話より先に「呼べなくてごめん」が出てしまう。順番の問題であって、言葉選びの問題ではないことのほうが多いのです。

なぜ「呼ばなかった」と感じさせてしまうのか

WHY IT STINGS

招待という言葉には、線を引く響きがあります。名簿があって、そこに入った人と入らなかった人がいる。そう聞こえるから、伝えられた側は、自分がどのあたりに置かれていたのかを勝手に測ってしまう。悪気のない一言が刺さるのは、たぶんそのせいです。

でも、10名から15名という人数は、順位をつけた結果として出てくる数字ではありません。名前を呼べば、全員が振り向く。最前列というものがないほどの距離で式をする。その形を選ぶと、人数のほうが先に決まってしまうのです。多いか少ないかではなく、そういう形式なのだ、という言い方ができるかどうか。ここが分かれ目になります。

伝えるのは、式の前か、あとか

WHEN TO SAY IT

前です。それも、できるだけ早いほうがいい。同じ内容でも、いつ届くかで意味が変わってしまうからです。

伝える時期相手の受け取り方
形式を決めた直後、自分から打ち明けられた話になる
日取りが固まってから決定事項の報告になる
式の直前知らせ漏れのように見える
式のあと伏せられていたように感じられる

いちばん上と、いちばん下の差は、言葉づかいでは埋まりません。まだ何も決まっていない段階で「こういう形にしようと思っていて」と話せた人は、相手にとって相談された人になります。相談された人は、線の外に置かれた気持ちになりにくい。伝える中身より、伝える時期のほうが仕事をしている場面です。

何と言えばよいか。言葉の組み立て方

WHAT TO SAY

謝ることから始めない、というのが唯一のこつだと思います。「呼べなくてごめん」を先頭に置くと、そこから先はぜんぶ弁解として聞こえます。先に置くのは、どんな一日にするつもりなのか、という話のほうです。

順番どおりに置くと、伝わりやすい三つの部品

  • どんな式にするか。人数ではなく形式から話す(家族と、本当に近い人だけで、遠くの会場を一日借りて過ごす、など)
  • 選んだのではないと分かる一言。「その形にしたので、声をかけられる人数がとても限られてしまって」
  • これからの約束。式とは別に、いつ・どんなふうに会いたいか

もうひとつ、意外と大事なのが、招待ではないとはっきりさせておくことです。あいまいに伝えると、相手は「行ったほうがいいのだろうか」と迷い、その迷いに気を遣うことになります。来ていただく話ではありません、と分かる形で言い切ったほうが、お互いに楽です。

それから、ご祝儀やお祝いの品を辞退したいときも、この場でいっしょに伝えておきます。あとから断るのは、いちばん気を遣わせる伝え方になります。

式のあと、その日のことをどう見せるか

AFTER THE DAY

伝えたあとに、もうひとつだけ決めておくとよいことがあります。式が終わったら、その日のことをどう見せるか、です。見せてもらえた人は、線の外にいたとは思いません。何も届かないまま時間が経つと、そこではじめて、隔てられていたような感じが残ります。

私たちは写真の仕事から生まれました。残すつもりで、一日をつくる。挙式の前後には写真家と土地を歩くフォトツアーがあり、会食のあいだの写真も最初から含まれています。ですから、あとで見せられるものは手元に残ります。会えたときに一枚だけ見てもらう、というのでもいいと思います。やがて何枚かは、ご実家の棚にも置かれるでしょう。呼べなかったことは変えられませんが、その日のことを分けることはできます。

一日の中身について、もう少し詳しく

A CLOSER LOOK

10名から15名で挙げるという選び方そのものは、10〜15名で挙げるという考え方のページに、招く方への伝え方は招待状を送らない結婚式は、失礼にあたるかにまとめています。11時のチェックインから翌朝までの時間の流れは一日の流れのページ、福井・日本海のほとりの会場は会場のページをご覧ください。挙式、お料理、ご宿泊、衣装、ヘアメイク、装花、写真、プロデュース料まで、総額の目安は150万円から200万円。内訳は、一組ごとにお見積りします。詳しくはプランのページに置いています。

結婚式に呼ばなかった人には、いつ伝えるのがよいですか?

式の前、できるだけ早い段階です。形式を決めた直後に自分から話すと、相談された話になります。式のあとに知られると、伏せられていたように感じられてしまいます。

呼ばなかった人に、何と言えばよいですか?

謝罪からではなく、どんな式にするかという形式の話から始めます。人を選んだのではなく形を選んだのだと分かる言い方にし、最後に式とは別に会う約束を添えます。

式のあと、呼ばなかった人にはどう報告しますか?

その日のことを見せられる形を、あらかじめ決めておきます。写真が手元にあれば、会えたときに渡すこともできます。何も届かないまま時間が経つのが、いちばん距離を感じさせます。

「呼ばなかった」という言い方を、やめてみる

考えてみると、呼ばなかった、というのは自分を責めるための言葉です。呼べる形ではなかった、と言い換えるだけで、伝える相手にも、自分にも、少し風通しがよくなります。式の日、会場はご家族だけのものになり、夕方には日本海に陽が沈みます。その席にいなかった人のことを、その日に思い出せるくらいでちょうどいいのだと思います。どなたに何と伝えるか、まだ言葉にならなくてもかまいません。まずは、お話からご一緒させてください。

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