結婚式当日のタイムラインは、どう作るのか。時刻より先に、並びを決めるという考え方

午後の光が差す、奥へ続く長い縁側

結婚式当日のタイムライン、と聞いて思い浮かぶのは、左に時刻、右に出来事が並んだ表かもしれません。けれど、タイムラインにはもうひとつ書き方があります。時刻より先に、順番を書く。ここでは、結婚式当日のタイムラインを「時刻の表」ではなく「並びの表」として考えるとどうなるかを、書くものの種類と、並べ方の数から整理してみます。

目次

結婚式当日のタイムラインとは、何を書いたものか

WHAT A TIMELINE IS

先にお答えします。当日のタイムラインとは、その日に置くものを、置く順に並べたものです。はじめから時刻が決まっているのは、そのうちの一部だけです。ジェリッシュ・ウェディングでは、時刻より先に、並びのほうを考えます。

近い話を、すでに二つ書いています。一日が何時間あって、どこに時刻を置くのかは結婚式当日のスケジュールは、何時間で考えるものかに。置いた時刻を、当日に誰が持っているのかは遠方の結婚式で、当日の進行はどう委ねるかに。この記事が扱うのは、そのあいだにある「何を、どの順に並べるか」です。

結婚式のタイムラインは、何分刻みで作るものか

HOW FINE

刻みの細かさは、熱心さの度合いではなく、一日の長さと、そこに収めるものの数から決まります。

会場のひとつ、ワクテラスでは、着くのが午前11時、発つのが翌日の午前11時です。この二十四時間、千四百四十分を、刻みを変えて一枚の表に書くと、行の数はこうなります。

刻み24時間を書いたときの行数
5分288行
10分144行
15分96行
30分48行
1時間24行
並びで書く7行

最後の行だけ、数え方が違います。時間を等分しているのではなく、置くものを数えています。着くこと、お支度、式、写真家と歩く時間、会食、日の入り、発つこと。七つです。

五分刻みの二百八十八行と、並びの七行は、同じ一日を書いたものです。違うのは、行と行のあいだに何があるか。五分刻みの表では、あいだは五分しかありません。並びの表では、あいだに何時間かが入っていることがあります。その時間のことは、表には書かれていません。書かないままにしておける、というのが、並びで書くことの中身です。

短い時間に多くのものを収める日には、細かい刻みが役に立ちます。一日が長く、置くものが少ないときは、刻みを細かくしても、空欄の行が増えていくだけです。

タイムラインに書くものは、どんな種類に分けられるか

THREE KINDS OF ROWS

七つの行と、そのあいだの時間は、性質で三種類に分かれます。時刻が先に決まっているもの、順番を先に決めるもの、そして、どちらも書かずに空けておくものです。

種類当てはまるもの何で決まるか表での書き方
時刻が先に決まっている着く時刻・日の入り・発つ時刻会場と、その日の空時刻をそのまま書く
順番を先に決めるお支度・式・写真家と歩く時間・会食顔ぶれと、季節まず前後を書く。時刻はあとから
書かずに空けておく行と行のあいだの時間その日のご家族の様子欄だけを残す

時刻が先に決まっているものは、三つしかありません。両端は会場の側で決まっていて、日の入りは空が決めます。日の入りは季節で大きく動くので、同じ並びでも、六月と十二月とでは表の形が変わります(どの月に何時ごろ沈むかは日本海に夕日が沈む時間帯は、季節でどう変わるかを)。

順番を先に決めるものは、四つです。この四つにも、最後にはおおよその時刻が入ります。ただ、それは並びが決まったあとで、三つの時刻のあいだに配っていくものです。先にあるのは前後のほうで、「式のあとに会食」と決まっていれば、式が少し長くなっても、並びは崩れません。時刻だけで組んだ表では、五分の遅れが、その下の行すべての書き直しになります。

三つめの、書かずに空けておく時間は、余りではありません。何も置かない時間がどういう時間なのかは、先に挙げたスケジュールの記事の後半で扱いましたので、ここでは繰り返しません。表の上では、空欄のまま残しておく場所だ、ということだけ置いておきます。

式・フォトツアー・会食は、どの順番に並べるのか

THE ORDER

順番を先に決める四つのうち、お支度は先頭に来ます。整えてからでないと、あとの三つが始まらないからです。残る三つ、式と、写真家と歩く時間(フォトツアー)と、会食の並べ方は、数えると六通りあります。

並べ方式のあとに会食が来るか
式 → 歩く時間 → 会食来る
歩く時間 → 式 → 会食来る
式 → 会食 → 歩く時間来る
会食 → 式 → 歩く時間来ない
会食 → 歩く時間 → 式来ない
歩く時間 → 会食 → 式来ない

ジェリッシュ・ウェディングの一日では、式のあとに会食を置き、フォトツアーは挙式の前後に置いています(ご相談から当日までの流れ)。この二つを当てはめると、六通りのうち残るのは上の三つです。三つの違いは、歩く時間をどこに入れるか、だけになります。

つまり、並びについて決めることは、見かけほど多くありません。問いにすると、ひとつです。歩く時間を、式の前に置くか、式と会食のあいだに置くか、会食のあとに置くか。

その答えを左右するのは、好みよりも、日の入りの時刻と、顔ぶれのほうです。外を歩くのは明るいうちですから、日の入りが早い季節と遅い季節とでは、選べる位置が変わってきます。歩く時間と太陽の高さの関係はフォトツアーとは何かで計算しました。顔ぶれのほうは、長く座っているのがつらい方がいるか、午後に眠くなる小さなお子さんがいるか、といったことです(高齢の家族と、遠方での結婚式、子ども連れで、遠方の結婚式へ)。

タイムラインの「つなぎ目」は、いくつあるのか

THE SEAMS

七つのものを並べると、あいだは六つできます。タイムラインの良し悪しは、行そのものより、この六つのつなぎ目のほうに出るように思います。

つなぎ目で起きるのは、移ることです。場所を移る。座っていた人が立つ。気持ちを切り替える。人数が多いほど、また場所が離れているほど、つなぎ目は長くなります。全員がそろうのを待つ時間が要るからです。

ジェリッシュ・ウェディングの一日には、このつなぎ目を短くしている事実が二つあります。ひとつは、挙式・会食・ご宿泊がひとつの会場にあって、会場から会場へ移ることがないこと。もうひとつは、集まるのが10名から15名であること。名前を呼べば全員が振り向く人数では、そろうのを待つ時間は短くて済みます。

つなぎ目が短いと、そこを分単位の時刻で縛る理由が薄れます。何時何分に移動、と書いておかなくても、頃合いを見て声をかければ移れるからです。その頃合いを見ているのは、新郎新婦ではありません。誰が見ているのかは遠方の結婚式で、当日の進行はどう委ねるかに書きました。

並びで書いたタイムラインが成り立つのは、このためです。つなぎ目を時刻で縛らなくてよい条件がそろっているから、順番から組んでいける。条件が変われば、書き方も変わります。

結婚式のタイムラインは、どこで終わるのか

WHERE IT ENDS

私たちの考えるタイムラインは、翌朝まで続きます。最後の行は、会食の終わりではなく、発つ時刻です。

日の入りのあとにも、時間は続きます。夜の語らい、ご宿泊、翌朝の朝食。ただ、この後半には、先に決まっている時刻がほとんどありません。ワクテラスであれば、翌日の午前11時という発つ時刻がひとつあるだけです。あとは順番すら、決めておかなくてかまわない時間です。

表にすると、置くものの多くは日の入りまでの側に寄り、夜から翌朝にかけては行がまばらになります。それでも、そこまでを一枚に書いておく意味はあると思います。翌朝が表に載っていると、夜を急いで畳まなくてよいことが、ひと目で分かるからです。

おはよう、と言い合う朝までが、その一日のうちです。日が沈んでから発つまでのことは、福井の宿泊と、結婚式翌日の過ごし方のほうに。

当日のタイムラインは、いつ・誰と決めるのか

WHEN IT IS MADE

タイムラインを決めるのは、お打ち合わせの席です。新郎新婦と私たちとで、話しながら組んでいきます。ただ、いちばん最初に決めるものではありません。先に決まっている必要があるのは、顔ぶれと、季節です。

顔ぶれが決まると、つなぎ目の長さと、座っていられる長さが見えてきます。季節が決まると、日の入りの時刻が決まります。この二つがそろってはじめて、歩く時間をどこに入れるか、という先ほどの問いに答えが出せます。決めごとの前後関係は結婚式の準備で、最初に決めるべきことは何かに並べました。

お打ち合わせの前に、時刻の表を作ってきていただく必要はありません。考えておいていただけると助かるのは、時刻ではなく、ひとつの場面です。日が沈むとき、誰と、どこにいたいか。食卓にいたいのか、外に立っていたいのか。それが分かると、並びは、そこから前と後ろへ組んでいけます。

その席がどんな時間なのかを知りたい方は、結婚式当日までの、打ち合わせという時間をどうぞ。

当日のタイムラインについて、もう少し詳しく

A CLOSER LOOK

最初のご相談から翌朝に発つところまでを、順を追って書いたのがご相談から当日までの流れです。その一日を過ごす福井の二つの会場は会場のページに、費用の目安と含まれる項目はプランと料金のページに置いています。お打ち合わせの方法や人数についての短い問いはよくあるご質問へ。並びの先頭に来るお支度については、結婚式のお支度を、誰と・どこで整えるかという記事があります。

結婚式当日のタイムラインは、分刻みで作るものですか?

分刻みでなくても成り立ちます。ジェリッシュ・ウェディングの場合、先に決まっている時刻は着く時刻・日の入り・発つ時刻の三つで、お支度・式・フォトツアー・会食は順番から決めていきます。

式・フォトツアー・会食は、どの順番で行いますか?

式のあとに会食を置き、フォトツアーは挙式の前後に置きます。フォトツアーをどこに入れるかは、季節ごとの日の入りの時刻と、お招きする方の顔ぶれをもとに、お打ち合わせで決めていきます。

当日のタイムラインは、自分たちで作って持っていく必要がありますか?

必要ありません。お打ち合わせの席で、話しながら組んでいきます。考えておくとよいのは時刻ではなく、日が沈むときに誰とどこにいたいか、という場面のほうです。

先に決まっている時刻は三つ、あとは順番から

タイムラインは、時刻の表である前に、並びの表です。先に決まっている時刻は、着く時刻と、日の入りと、発つ時刻の三つ。あいだの四つは順番から決め、行と行のあいだは空けておく。そうして書いた表は、七行で終わります。

残った余白は、書き忘れではありません。そこは、ご家族が過ごし方を決める時間です。時刻の入った表は、まだ無くてかまいません。最初にお聞きしたいのは、並びのほうです。

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